電動スクーター「GOCCIA GEV600」

PLOTが販売している電動スクーター「GOCCIA GEV600」を半ば衝動買いみたいな形で買ってしまった。コロナ禍で全然遊びにもいけないし去年の給付金もまだ使ってなかったし、いいかなと思って。

ちなみにこれは原付一種だよ(普通自動車免許で乗れるよ)。

きっかけ

そもそも2年くらい前にデカめの自転車屋に行ったときに折りたたみの電動スクーター「BLAZE SMART EV」が置いてあったのを見たのが、電動バイクに興味を持つきっかけだった。

ただこのバイク、折り畳めるとはいっても大して小さくはならず、また乗り心地も悪そうだし積載量も皆無なので、そのときは買おうとまでは思わなかった。

その後いろんな電動バイク、それも近年問題になっているキックボード式のやつじゃなくいわゆる普通のスクーターの形してるやつに興味を持ち色々調べてはみたものの…

  1. ガソリンエンジンタイプより高い
  2. 1回分の充電での航続距離が短い
  3. エコモードでのスピードが30km/h出ない

等の理由により諦めていた。

まず価格。全体的に電動のほうがガソリンタイプより数万円ほど高かった。ただこれはガソリンより電気のほうが同一距離あたりの金額が安いとか、オイル代がいらないとかのランニングコストが抑えられるとは思うのでもしかしたらいずれは元を取れるのかもしれない。

次に航続距離だけど、大まかに「原付で一時間圏内を往復できる」くらいの航続距離が欲しかった。街中を走る場合は全体の 1/3 くらいは信号などで止まっている時間なので、時速30kmで1時間乗った場合、実際に走った距離としてはおおよそ20km強くらいになっているはず。なので航続距離は40kmを超える程度あれば理論上は「一時間圏内を往復」できるはずなんだけど、当然カタログスペックぴったりに走れるはずがない。荷物積んだり上り坂走ったりすればもっと短くなるんだから実際にはそれじゃ確実に足りないことはわかっている。

最後に速度。電動スクーターの多くは速度は出ないが燃費(電費?)がよく距離が伸びる「エコモード」(呼び方は各社それぞれ)と、スピードやパワーは出るがバッテリーの減りが早い「エコじゃないモード」(呼び方は各社それぞれ)がある。

このエコモード、なぜかスピードが「20km/h」とか「25km/h」までとなっているものが多い。日本では原付の法定最高速度は30km/hなので当然これでは遅いんだよね…。いかにも人が飛び出してきそうな住宅街の狭い路地とかならいいけど、普通の道路では30キロ出せないモードなんか使う機会ないでしょ。電動バイクの多くは中国製なので、もしかしたら中国の交通事情では20km/h制限がポピュラーとかそういう理由でもあるんだろうか?その辺の事情はよくわからない。

なんでエコモードにこだわるのかと言うと、「最大航続距離○○km!」と書いてある場合、ほぼ間違いなく「※エコモード走行時」などとなっているから。例えば「航続距離40km」と書いてあってもそれは「時速20kmしか出せないエコモード」で走ったときの距離であって、時速30km出せるパワーモードを使うとだいたいその半分程度の距離しか走れなくなる場合が多い。

なぜGEV600を欲しくなったのか

とそんなこんなで、さらにめんどくさがりの性格も相まってずっと保留し続けてきたんだけど、偶然なんかの記事で「GOCCIA GEV600」の紹介を見て「お、これは!」とピンときた。

まず航続距離がカタログスペック上で70kmもある。実走でさすがに半分になるなんてことはないだろうからこれなら50km前後くらいまではいけるはず(多分…)。

で、もちろんこれもエコモード使用時の距離なんだけど、なんとそのエコモードの速度の上限が30km/h。そう、ちゃんと30km/h出せる。これはいい!これなら坂道以外はずっとエコモードでいけるじゃないか!

そして30km/hまでしか出せないということは、逆にいえば特に何も意識しなくても速度超過せず30km/hを維持できるってことだからめちゃくちゃ便利では?

おまけに価格がガソリンタイプとほぼ同程度。

というわけで今まで買わずにいた理由の懸念事項が次々とクリアされてゆく。

極めつけはバイク屋さんでしか売らないというPLOTの方針。つまりメンテや故障したときはその買った店に持っていけばいいということ。ここはわりと重要で、他の機種は家電量販店や通販なんかで買えたりするのも多いけど、自賠責加入やナンバー取得も下手すりゃ自分でしなきゃだし、だいたいメンテはどうすんの?故障したら?ってのがどうしても気になるところではあった。そこがハッキリしているのが安心できるポイントでもある。つまり何かあったら買ったバイク屋さんに見てもらえばいいということ。わかりやすくていい。

買うまで

ただ、その「バイク屋でしか売らない方針」が逆に買いづらさにもつながっている。

最初は公式サイトでこの車種を取り扱っているショップを調べた。ところが近所に取扱店がなかったので、サイトの注意書きを見たところ…

当社の契約店ネットワークは全国に9000店以上ございます。ぜひお近くのオートバイショップ様へご相談ください。当社とお取引のあるショップ様であれば車両の納入が可能です。

GOCCIA GEV600 │ 株式会社プロト(PLOT)

とのことなので、販売元のPLOTに「その9000店のうち〇〇近辺の契約店を教えてもらえないか」と問い合わせても「どの店と契約しているかは教えられないので、新たに取り扱ってくれる店は自分で直接店に連絡するなどして探してほしい」と本当に売る気があるのか疑わしい冷たい回答しか返ってこなかった。

仕方なく近隣のショップを10軒程ピックアップし問い合わせてみた。しかし!ほとんどのショップが「取り扱いは無いし、今後も取り扱う予定は無い」という回答か、あるいは無視(メール自体返ってこない)という状況。またたとえ返ってきたとしても、冷たくそっけない文面ばかり。自分の店で取り扱わないバイクを探している人間など客でもなんでもないと思っているか、あるいは電動バイクを取り扱うことに抵抗があるのか。いずれにしろまともに取り合うつもりがないということが伝わった。

そんな中、唯一細かく丁寧な内容で回答してくれた店があった。内容も「販売実績は無いがPLOTとの取引はあるので取り寄せは可能」とのこと、しかもPLOTに色々問い合わせてくれて在庫状況や入荷時期なども丁寧に教えてくれてめちゃくちゃ好印象だったので、早速見積もってもらいその後お店に出向いて即入金した。ただ、売れているらしく支払いから納車まで一ヶ月かかった。

色はレッド×ホワイト。ライトブルーはビアンキ風の色なので自転車感がありパス。白と黒は地味でせっかくのおしゃれフレームが目立たずパス。よって赤。

このお店は納車時もわざわざ閉店後に自宅まで配送してくれたし説明も細かくて本当に親切。いい店で買えたな。

納車

オプションのミドルバスケットとトップケース取付済。メットインがない(シート下はバッテリーを入れるスペースになっている)のでトップケースは必須だと思う。

GOCCIA GEV600(レッド×ホワイト)
GOCCIA GEV600(レッド×ホワイト)

余談その1

普通のスクーターはリアブレーキ握りながらセルボタンを押すとかでエンジンがかかるけど、これはブレーキ握りながらスタートボタンを押すとエラー表示が出る(なんで?)。ブレーキ一切触らずにスタートボタンを押すのが正解なので注意。

余談その2

説明書に書いてあるけど、ODO/TRIPの切り替えは「リアブレーキ握りながらスロットルを2回全開にする」。トリップメーターは電源OFFするとリセットされる。

余談その3

使うかどうかわからんけど、ロードバイクにつけてたRAMマウントのXグリップをGEV600に付け替えた。ただしバーマウントベースのΦが合わないのでそれだけ別途買い足した。バーブレース部に取り付ける場合はΦ9.5-15.8mmのものを買えばOK。

RAMマウント Xグリップ
RAMマウント Xグリップ

Xグリップを持っていない人は、バラで買い揃えるよりセット品を買って一式揃えてしまうのが早いと思う。例えばこれはスマホ用Xグリップ、テザー、標準アーム、バーマウントベース(Φ9.5-15.8mm)がセットになっているもので、これ一つ買えば上記の写真のような状態にできる。

実際に乗ってみて感じたことまとめ

実際に一週間ほど毎日乗ってみて感じたことまとめ。

出だしがスムーズ

電動アシスト自転車とかだとペダルを踏んだ瞬間にグンと前に進む感じというか、まるで後ろから蹴っ飛ばされたかのようにガクンと加速したりするけど、GEV600はそんなことがなく電動なのに出だしがスムーズで急加速感がなく乗りやすい(エコモード時。パワーモードだと結構急加速する)。

走行音がほぼ無音、振動もなし

これはすごかった。自転車のほうがチェーンもあるしホイールのラチェット音もするから音がでかい。つまり自転車より静かに走れる。

そのぶんかえって歩行者に気づかれづらい、というか全く気づかれない。だからってホーンを鳴らすわけにもいかないのでのでそういう面では不便でもある。でも普通の原付のような「ビイイイイイン!」みたいなうるさい音がしないのは乗ってて気持ちいいし、また音だけでなく振動もないことも乗りやすさに一役買ってる。

というわけで音も振動もなくスーッと進むので、なんか未来の乗り物感がある。

走行音がほぼ無音のためWeb上に転がってる紹介記事では「住宅地や早朝・夜の走行でも迷惑にならない」と書いてある場合があるけど、ただ住宅街を走り抜けるだけっていう意味なら正しい。ただ音に関する問題としては…

各種ボタン押したときの音がうるさい

スマートキーでのロックON/OFF、本体の電源ボタン、セキュリティモードの音ON/OFF、ウインカー、とにかくなんかのボタンを押したときの音が全部でかい

この車種には「スマートキーで電源を切った状態で動かされたりすると、後輪がロックされ各種ランプが点灯しつつでかいピーピー音でわめき散らす」という盗難防止機能がついていて、それが働いたときの音がうるさいのはわかる。

しかし電源ON/OFFの音も住宅地でこれを鳴らすのは気が引けるくらいでかいし、室内(車庫など)の中でこれをやると音が響いて耳をつんざくような爆音になる。おまけにこの音量は変更できないらしい。これ音が出る部分テープでふさぐとかしか解決策なさそうだなぁ。

ウインカー音もただでさえでかい上、走行音が無音なこともあり余計に目立つ。ただこれは消し忘れがなくなりそうなのでまあいいか…。

パワーモードは登り坂以外では使わない

荷物を積んでてもエコモードで普通に30km/h出せるのでパワーモードを使う機会がほとんどなく、また当初の目論見通りエコモードの上限が30km/hなので速度維持の手間が省けて非常に楽ちん。エコモードにしている限りは下り坂以外では速度超過しない(したくてもできない)ので極端な話スピードメーターを見る必要すらない。燃費(電費?)もいいため平地ではこれ一択。

ただ上り坂だとさすがに力不足なので、そういうときだけパワーモードを使う感じ。走行中でもボタン一つで気軽に変えられる。そこそこの坂でもグイグイと力強く登ってくれる。

バッテリーの持ち具合

上り坂込み(そこだけパワーモードを使用)で、プチ渋滞に巻き込まれたような状態で家から往復13.8km走って27%減っていたので、単純計算で1回の充電で50km程度走れることになる。やっぱりカタログスペックよりはだいぶ落ちてるけど、それでも想定の範囲内でこれなら十分満足。

タイヤの空気圧に注意

タイヤの空気は乗ろうが乗るまいが自然に抜けていく。で、ほっとくとスピードが遅くなったりと影響が出てくるので、空気圧は定期的にチェックする必要がある。購入したショップによると少なくとも月に一度は空気を入れたほうがいいとのこと。

ロードバイクの場合は最終的に自分が頑張ればいいだけなので、タイヤの指定空気圧の範囲内で好きにすればいい(例えばクッション性を高めたければ少し抜いて、転がり抵抗が増えた分は頑張って漕ぐことで補える)んだけど、電動バイクの場合はモーターの出力の上限が決まっているわけで気合や体力で補うことができない。空気をカンカンに入れてもサスが十分効いているため特に乗り心地が悪くなるわけでもないので、空気が抜けて転がり抵抗が増えるとただ遅くなるだけになってしまう。というわけで空気圧は維持しておいたほうがいい。ちなみに指定空気圧は280kPaと高めらしいので注意。

ロード用に使ってるフロアポンプが米式にも対応しているのでそれをそのまま使うんでも良かったんだけど、スクーターは電動なのに空気入れるのが人力じゃスマートに感じなかったのと、ポイントがまだ少し余ってたのでせっかくだから使っちゃおうということで買ってしまった。電動(充電式)の空気入れ。設定した空気圧になると止まってくれるようなヤツ。

音はくそうるさいが動作自体は問題なし。

結局どうだった?

買ってよかった。

音も振動もなく乗り心地がとても良い。走っていて爽快で、ストレスがない。(強いて言えば車に煽られることがストレス)

バッテリーについても、原付であんまり遠くまでは行かないと思うので、信号込みで片道一時間の範囲を往復できるようであれば十分。

速度維持もしやすく、ミドルバスケット+トップケース+デイパックで積載量も文句なし。オレはつけなかったけど前カゴもつければスーパーに行ってどっさり買い込んでも問題なく積めるはず。ビニール袋4袋はいけるだろう。でもコストコだけは勘弁な。

車体もスリムで軽く取り回しやすい。うちではいままで自転車を停めていた専用スペース(兼、物置)を整理して少し開けて、そこに保管している。つまりその程度のスペースしか取らずに済んでいるということ。だいたい自転車1.5台分くらいかな。それもミラーとかが横にせり出しているせいなので本体はもう少しスリム。

2013年の街乗り化計画で変な自転車になっていったSCOTT CR-1 Team。しかし便利な便利な馬蹄錠がつけられない。RaleighのCarltonはカンチブレーキ台座があるのでつけられるんだけどCR-1のキャリパーブレーキにはつけられないのに加え、こういうロードにも装着できるタイプの馬蹄錠も…ニッコー(NIKKO) NC172Amazon楽天市場Yahooショッピングカーボンバイク独特のバックホークには対応しておらず無理だった。そもそもこういったステーやバックホークに締め付けるタイプのものはカーボンにはどのみち使えない。そんなこんなで結局便利なRal...

近くに取扱店があって、スペックに納得できるのであれば日常使いにおすすめ!遠出はやめておこう!