この間の土曜に「風立ちぬ」を観に行ったんだけど。
※ 以下ネタバレあり。
※ 個人の感想です。
観終わって感じたのは、どこに焦点を当てているのかがわからなかったということ。飛行機にかける男の話と恋愛ストーリーの二つが主軸っぽいことはわかるんだけど、互いが混ざり合わずにどっちつかずというか、飛行機のターンと恋愛のターンに関連性が薄くて、テーマがぼんやりモヤモヤとしていた感じ。
少年時代は生き生きとしていてイジメられている子を体を張って助けたり飛行機技師を夢見ながら本読んだりしている主人公だけど、成長後は天才肌で比較的淡々としていて、あまり感情を感じないキャラになってた。棒読みな演技の影響もあるだろうけど、シベリア恵もうとして失敗したりするところは子供の心情を理解してないからだろうし、意図的なものもあると思う。そのせいで余計モヤモヤしているように感じた。
声優・庵野秀明はお世辞にもうまくなかった。一言目を発した時の違和感がとんでもない。ただ中盤を過ぎてくると慣れてしまうのか違和感自体は薄まり、後半は大して気にならない。それでも、他の声優陣が皆ハマっていてすごくうまかったので会話のシーンなんかだと一人だけ浮いてはいる。
あと庵野とは関係ないけど少年時代のいじめを助けるシーン、画面に出ているキャラ全員が度を越えてひどくて「えっ、これもしこのペースで二時間続くなら耳塞いで寝るしかないぞ」というレベルだったのでメチャクチャ不安になったけど、本当にひどかったのはそのシーンだけ。よかった…。
飛行機の効果音は声と違って最後まで慣れなかったな。
避暑地の破裂おじさん(外人)、突然ドイツの内情を話し出したりキューピッド役になったりして唐突感がすごかった。顔もしゃべり方もインパクトがあって、ある意味一番印象に残るキャラかもしれない。
あとは…ドイツに視察に行ったときに向こうの警備員が「一旦ドイツ語で喋ってから次に日本度で喋る」みたいなところがあるんだけど、シベリア超特急1の日本語と英語を交互に話すシーンを思い出した。